冬のマラソンシーズンに向けて、春からどのようなトレーニングを続けるべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか?
ここでは、すでにランニングを続けており、ステップアップを目指す中級者向けに、春から夏にかけてのおすすめトレーニングを簡潔にまとめました。
→これから走り始めようという方は、こちらもご覧ください。
https://running-academia.com/start-running/
この記事でわかること
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冬のフルマラソンに向けて、春から始めるべき練習の考え方
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坂ダッシュ・インターバル・LT走など、走力アップにつながる具体的なメニュー
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サブ4・サブ3.5・サブ3を目指すランナーが春に意識したいポイント
春のトレーニング3つのポイント
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坂ダッシュを積極的に取り入れる
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レースペースよりも速いスピードでトレーニングする
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LT(乳酸閾値)を鍛える
春はレース本番から時間がある時期だからこそ、体に新しい刺激を入れて、走力を強化するのに最適なタイミングです。それぞれのポイントについて詳しく見ていきましょう。
1. 坂ダッシュを積極的に取り入れる
坂ダッシュは、ランニングエコノミーの向上、脚力強化、そして上下半身の連動性を高める万能トレーニングです。筆者自身も、冬のマラソンシーズンでも継続的に取り入れてきました。
坂道は平地よりも膝への負担が少なく、ケガのリスクも軽減できるのが大きなメリットです。
▶ 坂ダッシュのやり方(例)
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距離:50〜100m
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傾斜:5〜8%程度の坂道
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強度:全力の8~9割で5〜10本
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リカバリー:呼吸が整うように歩いて坂を下る
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頻度:週1回程度
フォームを崩さず、全身を使って力強く走ることを意識して取り組みましょう。
2. レースペースよりも速いスピードでトレーニングする
春は「速く動く」感覚を身体にインプットするのに適した時期です。マラソンペースよりも速いスピードでのトレーニングを行うことで、ランニングエコノミーを改善し、レース時に余裕を持って走る力を養います。
▶ インターバルトレーニングの例
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内容:400m × 6〜8本
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ペース:5kmレースペース〜それより少し速め
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リカバリー:1〜2分のウォーキング or 軽いジョグ
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ポイント:無理に速く走らず、リラックスしてスムーズに動くこと
インターバルの目的は「最大スピード」を出すことではなく、効率の良い動きとフォーム改善です。継続することで、マラソンペースが「楽に感じる」ようになります。
3. LT(乳酸閾値)を鍛える
LT(Lactate Threshold)とは、乳酸が急激に増え始めるポイントのことで、マラソンペース持続力のカギになります。年間を通じて鍛えるべき要素ですが、LT2では強度が高すぎて継続が困難になるため、春の段階では、LT1〜LT2の間のペースでじっくりと取り組みましょう。、
▶ LT走のやり方(例)
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距離:16〜18km
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ペース:マラソンペース+10%程度(やや余裕を感じる強度)
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感覚:「少しキツいけど、まだ持ちこたえられる」レベル
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心拍数目安:最大心拍の80〜88%程度
LTを鍛えるためのペースはとても幅広く設定することができます。LT1とLT2の違いについてはこちらも参考にしてください。https://running-academia.com/lactatethreshold/
まとめ:春は「余裕を育てる」スピード強化期間
春〜夏はマラソン本番から遠いため、フォーム改善・スピード強化・持久力のベースづくりに最適な時期です。特に、スピード刺激やLT向上を意識した練習は、秋の成果を大きく左右します。
また、春にはトラックレースや短距離の大会も多く開催されるので、実戦の場として活用するのもおすすめです。
サブ4・サブ3.5・サブ3を目指すなら、春のうちにしっかりと「速く・効率よく走る力」を育てておくことが、秋のレースでの余裕につながります。ぜひ、この走りやすい季節を活かして、次のシーズンへつなげていきましょう!
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